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銀のアクセサリーをラップで包んでおいたら変色しないか

数年前のNHKのテレビ番組「くらべてみれば」も97年の女性誌「レタスクラブ」の特集でも、銀の変色を防ぐには、銀から空気を遮断するのが良いので、サランラップ等でぴっちり包んでおけば変色しないとの発言や記事がありましたが、これは間違いです。銀の変色は空気に触れるから、ラップなどで空気を遮断すればいいと単純に考え、長年にわたって新聞や雑誌に操返し載っているので、間違った常識が世間に広まってしまったのでしょう。ラップには材質として2種類あり1)塩化ビニデリン系と2)ポリエチレン系です。1)塩化ビニデリン系ラップ(塩素ガスが発生し銀と反応塩化銀の皮膜が出来る為不向き。硬い塩化銀の皮膜が出来るので銀の保存に使用しないこと)この塩化ビニデリン系のラップが市販されている大手のラップの殆どです。クレラップ(呉羽化学)の材質は塩化ビニデリン。サランラップ(旭化成)の材質はポリ塩化ピニデリンで柔軟剤が入っているぐらいで殆ど両者の成分は変わりありません。塩化ビニデリンは簡単に言うと塩化ビニールで、塩素系のプラスチックですから、クレラップもサランラップもラップ自体から塩素ガスや塩素イオンが発生するので、銀製品をこのラップで包んだ場合には、その塩素イオンと銀とが化学反応して塩化銀の皮膜が出来でしまいます。この塩化銀の皮膜は始末が悪く光(特に紫外線)にさらされると黒化反応といって茶褐色や黒に変色してしまいます。さらに、悪いことにこの塩素銀の皮膜は、硫化銀の皮膜と違い、大変硬く頑丈な皮膜ですので、液体還元剤(液体シルバークリーナー)に浸けると液の中では変色が取れた様になりますが、液体クリーナーの液面に塩素ガスが漂いますので、銀製品を引き出す際に急速に反応を起こし、さらに強固な変色皮膜を作ってしまいます。こうなると、液体シルバークリーナーに長時間浸けてもまったく変色が取れなくなってしまいます。後は、研磨剤の入ったシルバーポリッシュで磨いて塩化銀の皮膜を取り去るしか方法はありません。したがって、単に銀の変色を防ぐ効果が無いだけでなく、遂に銀製品を傷めることになりますので、絶対に避けるべきです。2)ポリエチレン系ラップ このポリエチレン系ラップには、ガスバリアー性が無いのでいくら包んでも硫化反応を防ぐことはできず、銀が変色してしまいますので、まったくホコリ除けぐらいで効果はありません。


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